現在、「モーニング」で『サガラ ~Sの同素体~』を絶賛連載中のかわぐちかいじ先生と、「モーニング・ツー」で『聖☆おにいさん』を連載中の中村光先生。
一見、交わることがなさそうな両先生だが、実は中村光先生は『ジパング』の“聖地巡り”をするほどの大ファン。それならばということで対談を企画!
かわぐち作品に込められた熱い想いや、『聖☆おにいさん』誕生にまつわる秘話など、とっておきの話が飛び出した対談の一部を無料掲載!
- …かわぐちかいじ 「モーニング」にて『サガラ~Sの同素体~』連載中(原作:真刈信二)
- >『サガラ~Sの同素体~』第1話はコチラから!
- …中村光 「モーニング・ツー」にて『聖☆おにいさん』連載中
- >>『聖☆おにいさん』第1話はコチラから!
『ジパング』の聖地巡りをしていた
──もともとおふたりは面識があったのですか?
かわぐち 一度、仕事場にいらっしゃいましたよね? あれは忘年会?
中村 お餅つきだったと思います。その節は大変お世話になりました。
かわぐち 何を話したか覚えてないけど、机の横で立ち話をしたような。
中村 はい。『ジパング』をすごく好きだとお伝えしたかったのですが、緊張して何も話せなくて......「これからもがんばってください」とだけ言えた気がします。今もドキドキしています。
──オンラインですのでそこまで緊張されなくてもよいのでは?
中村 オンラインでも緊張しますよ(笑)。
──この対談は、中村先生が『ジパング』の大ファンだということを知り企画しました。作品との出会いは?
中村 16歳のときに、兄から『沈黙の艦隊』を描いていた作家さんの新作が出てるよ、と教えてもらって買ったのが最初の出会いです。兄と私は10歳近く歳が離れているのですが、私にとって兄は“絶対に面白いマンガを教えてくれる人”なので、迷うことなくそのときに出ていた5巻まで一気に買いまいた。そこからはもう、面白すぎてその勢いで「モーニング」の連載ページの切り抜きをするくらい好きになりました。
──中村先生が16歳というと、デビュー直後くらいですか?
かわぐち え? そんなにデビュー早かったんですか?
中村 そうです。16歳でデビューしたのでちょうど『ジパング』と出会った年と一緒です。
かわぐち それは早い。16歳というと高校生ですか。
中村 私、高校には行かなかったので、その当時もマンガを描いていました。とはいえ時間がいっぱいあったので、横須賀や広島に行ったりしました。
──それはもしかして『ジパング』の“聖地巡り”ですか?
中村 そういうことですね(笑)。自衛隊のイベントで『ジパング』ファンの女性と知り合いまして、その方から情報を聞いて、観艦式で乗艦したりしました。
ブッダの原点は草加拓海!?
──中村先生が『ジパング』で特に好きなキャラクターは誰になるのですか?
中村 それはもう草加拓海です! 彼がいちばん好きです。私、やっぱりオタクなので、好きなキャラクターは絵に描きたくなっちゃうんです。作品のなかでは大変なところにいるけど、平和なところにいて欲しいって気持ちを込めて草加を自分で描いていました。
かわぐち ほう。
中村 草加拓海は、目的を遂げるために冷酷なことをしたりするんですけど、基本的にニコニコしていて、幸せな顔をしているところが好きなんです。
──描きたくなってしまうほどのキャラクターだということですね。
中村 当時、たくさん描いていたので、『聖☆おにいさん』のブッダの顔というか、フェイスラインの感じとか、ふわっとしたところは草加拓海の影響があります。
──そう言われればブッダと草加拓海はちょっと似ているような......。
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