『推しが隣で授業に集中できない!』第①巻発売記念!! 私が乃木坂46を卒業して「声優」の道に進んだ理由/声優・佐々木琴子さんインタビュー(後編)

もしも推しのアイドルが、学校で同じクラスで隣の席だったら……。そんなシチュエーションを描いた漫画『推しが隣で授業に集中できない!』第1巻の発売記念として実施した、佐々木琴子さんへのインタビュー。 中高生時代の思い出やエピソードを振り返っていただいた前編につづき、後編では乃木坂46に入るきっかけ、乃木坂46時代の思い出、卒業後に「声優」という道を選んだ理由、そしてこれからについて――。

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もしも推しのアイドルが、学校で同じクラスで隣の席だったら……。そんなシチュエーションを描いた漫画『推しが隣で授業に集中できない!』第1巻の発売記念として実施した、佐々木琴子さんへのインタビュー。

中高生時代の思い出やエピソードを振り返っていただいた前編につづき、後編では乃木坂46に入るきっかけ、乃木坂46時代の思い出、卒業後に「声優」という道を選んだ理由、そしてこれからについて――。

(撮影:黒羽政士)

▼インタビュー前編はコチラ▼

 

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中学時代に“推して”くれる友達がいた

――『推しが隣で授業に集中できない!』では、ファンとしてアイドルに憧れる側と、アイドルとしてファンに憧れられる側、両方の立場が描かれます。佐々木さんも乃木坂46のメンバーとして活動を始めたことで、多くのファンがつきました。それはアイドルになったばかりの立場からすると、どのような経験なのでしょうか?

佐々木 もともと中学時代から、同じ学校に私のことをすごく好きだと言ってくれる女の子がいたんです。それこそ、このマンガのような感じでした。だから、そういう人が他にもいっぱいいてくれるのは嬉しいなって気持ちが大きくて。普通の学生だったのに、急に応援してくれる人がつくことには違和感はあったんですけど、戸惑いはなかったです。

 

――グループに入る以前から、すでに“推して”くれる友達がいたんですね。

佐々木 そうです、「可愛い、可愛い」って言ってくれて。その子のお母さんも私のことを好きでいてくれて、そのお母さんから乃木坂46のオーディションを勧められて、「じゃあ受ける」って(笑)。


――その子が佐々木さんを見出したおかげで乃木坂46のメンバーになった。

佐々木 たしかに、私のことを可愛いと言ってくれた子の家に遊びに行ったから、そのお母さんにも会えたわけですもんね。その子のおかげです(笑)。その子と学級委員長の子と三人で仲良くしていたんですけど、休み時間中にその子たちと一緒に、オーディションの自己PRの練習なんかもしていましたね。時計で秒数を測ってもらいながら(笑)。

 

乃木坂46メンバーとしての思い出

――佐々木さんが乃木坂46に加入されたのは、グループがデビューした翌年のことです。当初、先輩たちの印象は?

佐々木 最初はちょっと怖かったです(笑)。ただ、若月(佑美)さんと松村(沙友理)さんが好きだったので、ご本人にお伝えしたら本当に優しくしてくださって。特に若月さんは本当に、ずっと優しい方だったのを覚えていますね。

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――先輩メンバーたちとの関係性が変わっていくきっかけは何でしたか?

佐々木 ライブなど仕事で長い時間一緒にいるうちに自然と、という感じですね。「アンダーライブ」(乃木坂46のアンダーメンバーが出演するライブ)が特に仲良くなるきっかけでした。

アンダーライブは自由度が高いし、その時ごとにセンターポジションをやっている子の色が強く出るライブで、毎回新しいことにチャレンジする感じ。すごく新鮮味があって楽しかったし、やりがいがありました。


――アンダーライブの中で印象に強く残っているものはありますか?

佐々木 個人的にすごく楽しかったのは北海道でのライブ(2018年)です。センターだった中田花奈さんとは仲が良くて、いじれる先輩だったので楽しかったですし。

「ジコチューで行こう!」という曲の間奏で、センターの花奈さんが鬼になって「だるまさんがころんだ」をやる振りがあるんですけど、そこで花奈さんを驚かせるために、スタッフさんやメンバーと相談しながら毎公演、違うことをやったりして。

あと、ご飯がすごく美味しかった。ケータリングにイクラがあったんですけど、イクラを毎回食べてたらイクラみたいなニキビができちゃって、どうしよう!って(笑)。それすらも楽しかったですね。

 

憧れの人と同じ事務所の声優として

――乃木坂46には7年間在籍されていましたが、その中で佐々木さんご自身の進みたい道はどのように決まっていったのでしょうか?

佐々木 もともとアニメが好きだったこともあって、アニメを作っているスタッフさんとお会いしたり対談したりするお仕事が多くなっていくうちに、アニメを作ることに関わりたいなという気持ちが少しずつ蓄積されていました。声優をやってみたいとずっと思ってはいたので、グループからの卒業を考えるときにそのことを決心して。

 

――乃木坂46に所属されているときから、憧れの声優さんとして石原夏織さんのお名前をよく口にされていましたし、共演もされていました。石原さんと同じ事務所に所属して声優として活動を始めたことで、今度は同業の先輩ということになりますね。

佐々木 乃木坂46にいた頃は遠くから見守ってくださってる感じだったんですけど、同じ事務所になってから特に、すごく気にかけて心配してくださっていて。以前は、私からすればファンとアイドル……、というか神様みたいな感じだったんですけど、今はキャリさん(石原)がお姉さんのように接してくださっているんです。先輩だし、憧れの人でもあるんですけど、私もお姉さんと接するような気持ちになっていますね。

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――以前はグループの名前も背負いながら活動されていましたが、これからは個人としての活動になります。意識に変化はありますか?

佐々木 背負っている看板がなくなって、責任が全部自分に来るので、変にプレッシャーがかからないという意味では、ちょっとやりやすくなるところはある気がします。
グループにいたときでも、イメージ的に「乃木坂っぽくないよね」って言われるような仕事はそんなに受けていなかったと思うんですけど、個人になったら自分のイメージは自分で作ればいいので、その面では楽になったとは思います。

とはいえ、出した結果がすべて自分に返ってくる、反映されるとなると、それはそれでまた別のプレッシャーがあると思うんですけど。

 

――声優としてどのようにキャリアを積んでいきたいと考えていますか?

佐々木 アイドルを7年間やってきた経験は自分の個性ではあるので、それは活かしつつ、とはいえそのことに甘えずに基礎を積んで、一から楽しく自分らしくやっていけたらなと思っています。

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――声優としての活動が始まって、苦労している点などはありますか?

佐々木 うーん、たくさんありますね。あらためて、演技は難しいなと思いましたし。滑舌やアクセント、イントネーションとかも、プロとしてやるわけだからいろいろ許されなくなってくる。大変だなというか、苦労はたくさんあるなと思っています。

 

――逆にご自身の適性に気づいたことなどは?

佐々木 少し前に、スタイルキューブのYouTubeアカウントでテトリスとぷよぷよをプレイするライブ配信をやったときに、自分は何か作業しながら喋ることはけっこうできるなと気づきましたね。普通にゲームに集中しながら、話を振られれば喋れるなって。
アンダーライブのMCでもわりと自由にやらせてもらっていたし、きっとそこで鍛えられたことが活きている面もあるんですよね。それは強みになっていると思うので、喋る仕事も、頑張ります!

(取材・文/香月 孝史)

 

 

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