『推しが隣で授業に集中できない!』第①巻発売記念!!アイドルはどんな学校生活を過ごしたのか?元乃木坂46メンバーが語る/声優・佐々木琴子さんインタビュー(前編)

もしも推しのアイドルが、学校で同じクラスで隣の席だったら……。そんなシチュエーションを描いた漫画『推しが隣で授業に集中できない!』の第1巻が発売された。 推しアイドルが隣にいる学校生活とは、一体どういうものなのか? アイドル本人は学校生活に何を思うのか? 今回、元乃木坂46のメンバーで現在は声優としてのキャリアを歩む佐々木琴子さんにインタビュー。中高生時代の思い出やエピソードを振り返っていただいた。

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もしも推しのアイドルが、学校で同じクラスで隣の席だったら……。そんなシチュエーションを描いた漫画『推しが隣で授業に集中できない!』の第1巻が発売された。

推しアイドルが隣にいる学校生活とは、一体どういうものなのか? アイドル本人は学校生活に何を思うのか?

今回、元乃木坂46のメンバーで現在は声優としてのキャリアを歩む佐々木琴子さんにインタビュー。中高生時代の思い出やエピソードを振り返っていただいた。

(撮影:黒羽政士)

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学校がアイドル活動に理解があったワケ

――『推しが隣で授業に集中できない!』は、主人公・真中咲子が高校入学初日、自分の推しているアイドル・吉田千尋と同じクラス、隣の席になるところから始まります。佐々木さんは実際に、アイドルとしての活動と学校生活を両立されていましたが、本作を読んでどのようなことを思い出しますか?

佐々木 中学2年の終わりに乃木坂46の2期生として加入したので、中学3年の頃は最初のレッスン期間だったんです。平日は夕方から東京でレッスンがあったんですけど、私は埼玉のちょっと田舎の方に住んでいたので、授業に全部出ていたら間に合わない。早退してレッスンに通っていたので、それが個人的には大変でしたね。

 

――同時に加入した他の2期生メンバーの様子はいかがでした?

佐々木 もっと遠い地方に住んでいた子たちが二人いて(鈴木絢音、堀未央奈)、その二人は東京から離れているので、学校の授業がない土日だけレッスンに参加していました。私は田舎と言っても一応関東だったので平日も参加していて。だから、実質的には私が一番遠かったのかなと思いますね。

 

――早退が多くならざるを得ないと、学校から理解を得るのは難しくなかったですか?

佐々木 それが、ちょっと特殊でした。偶然なんですけど、当時の担任の先生が中学時代の井上小百合さん(元乃木坂46)の担任もされていた方だったんです。他にも、同じ学年の担当で井上さんを教えていた先生がいて。だから、すごく理解がありました。

私がまだオーディションを受ける前から、「乃木坂46の井上さんを教えたことがあるんだよ」と先生が話しているのを聞いていて、たしか乃木坂46のこともその頃に知ったのかな。

 

学校にいるアイドル、どう接したらいい?

――『推しが隣で授業に集中できない!』では、主人公たちと推しているアイドル・吉田千尋とがクラスメイトになることで、どのような距離感で接するべきなのかの葛藤も描かれます。佐々木さんがアイドルになってから、周囲の人の接し方はいかがでしたか?

佐々木 もともと、オーディションを受けていることを仲の良い友達には伝えていたんですけど、合格が発表されるまでは審査の結果は人に言ってはいけないんです。その子たちもずっと、聞きたいけど聞いたらいけないんだろうなって、感づいてくれてたのか、聞かずにいてくれました。

合格が発表されてから登校したときは、その子たちも含めてみんな、優しく接してくれましたね。普段、そんなに仲良くはなかったギャルとかヤンキーと呼ばれるタイプの子たちもすごく話しかけてくれて。なれなれしいとかではなく、普通に同級生として「すごいね」って感じで。「あ、みんなめちゃくちゃ優しい」と思って、そこでギャルとヤンキーを好きになりました(笑)。

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――佐々木さん自身は、どのように接してほしいという希望はありましたか?

佐々木 このマンガのように、もしアイドルとしての自分のことを知っていて好きなら教えてほしいけれど、でもあえて言わないで普通に接してくれるのも、変に特別扱いしないのは嬉しいなって思いますね。


――中学卒業後、高校は通信制の学校に通われていましたが、佐々木さんご自身と学業の距離感は変わっていきましたか?

佐々木 学業は……ちょっとおろそかにしてたからなあ(笑)。高校では自分で映像を見て、それについてレポートを書くんですけど、書く作業やまとめる作業はもともと好きだったので、学業や勉強というよりは、楽しみながらやろうという感じでしたね。

私自身は通信制の学校だったので、楽というと変ですけど、ある程度は余裕がありました。ただ、全日制の高校に通っているメンバーは本当に大変そうでしたね。学校とライブのリハーサルとがかぶっていて、リハーサルにもなかなか出られないこともよくありましたし、大変そうだなと思いながら見ていました。

 

文化祭や体育祭への憧れも…

――全日制の学校に通うかどうかは迷われませんでしたか?

佐々木 全日制の学校の面接までは受けたんですけど、でも結局、全日制に通う意味を考えたときに、私は通信制の方が合ってるかなと思って、通信制にしました。


――それは目の前に芸能活動があったから。

佐々木 そうです。あと、自宅が埼玉の田舎の方だったんで、通学となると片道2時間近くかかるんですよ。それを毎日って考えたら、たぶん私死ぬなあ……って。でも、全日制の学校の文化祭や体育祭など、楽しそうだなと思って見ていました。私はなじめないだろうなと思いつつも、憧れはありましたね。

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――その後、芸能活動と両立していた学校生活が終わってみて、何か意識に変化はありましたか?

佐々木 どうだろう、学業があるかないかではそんなに変わらなかったかな。もうレポートをやらなくていいっていう喜びは大きかったけど(笑)。私の場合は、はやく20歳になりたい、成人したいと思っていたので、やっと終わったという感じでしたね。

――乃木坂46の活動をしながら学校に通っていた当時のことを、振り返ったりはされますか?

佐々木 今も中学時代の友達との関係は続いているんです。それこそ、一番仲の良かった子と一緒にご飯を食べに行ったりしていました。その子と話すときには、当時のことをよく振り返るかな。

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――あらためて振り返ってみて、乃木坂46に入ってからの学校生活とはどのような居場所だったのでしょうか?

佐々木 中学3年のときはもう完全に、1年間まるっと乃木坂46だったんですけど、なんかみんながいい感じに特別扱いしてくれて、わりと楽しく過ごしていました。

 

――いい感じに特別扱い、というと?

佐々木 変に気を使われたりとかではなかったんですけど。たとえば、私がいたクラスは席替えのときに学級委員長の二人がみんなの席を決めていたんですけど、その二人と仲が良かったこともあって、私が「窓際の席がいいな」と言ったら、希望通りにしてくれたり。それに、私の席の周りも、仲のいい人たちで固めてくれたりしていました(笑)。

あ、でもみんなの不満が出ないように時々はバランスをとって、「先生の目の前の席がいいな」ってあえて言ったりして、ちゃんと気は使っていましたよ(笑)!

(取材・文/香月 孝史)

 

後編「私が乃木坂46を卒業して『声優』の道に進んだ理由」はこちら

 

 

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