コミックDAYSで連載中の『ざんげ飯』最新コミックス3巻が7月14日に発売となります。カバーイラストは担々麺を食べる千夏。実はこの千夏、当初は水着姿で描かれていましたが、「露出を控えめにして欲しい」という編集部からの事後のリテイクで現在の姿に落ち着くことに。描き直しには快く応じてくれたものの、ムダな手間を取らせてしまったのは事実…。謝罪として編集部が遂行した「リアルざんげ飯“お詫びのいちごパイ”」の一部始終をお届けします。
- ……こだまはつみ 『ざんげ飯』作者
>こだま先生のTwitterはコチラから!
- ……モーニング鍵田 『ざんげ飯』担当
>担当編集の詳しいプロフィールはDAYS NEOに掲載!
- ……モーニング門田 『ざんげ飯』担当
>担当編集の詳しいプロフィールはDAYS NEOに掲載!
食品メーカーの営業たかちゃんと女医の千夏は新婚夫婦。毎回、たかちゃんがやらかして千夏を怒らせてしまう展開から、得意料理でご機嫌を取るというツンデレ要素高めの グルメ・ラブコメディ。それが、こだまはつみ氏の初連載作品『ざんげ飯』です。
千夏+水着+担々麺=夏
こだま氏から納品の連絡が担当編集の2人に入ったのは、とある初夏の日の午後。
こだま
お疲れさまです。3巻のカバーイラストが完成しましたのでお送りします。今回は夏ということでちょっと奮発して、千夏を水着にしてみました!
門田
ありがとうございます! 早速確認しますね
~編集部でチェック中~
門田
夏らしく水着で担々麺を食べてる千夏です。このしたたる汗と表情、さすがこだまさん。読者のツボを押さえてますね~!
鍵田
うん…でもちょっと待って? よく考えると家の中で水着ってちょっと違和感ない?
門田
え!?(まさかの描き直し……)
鍵田
……描き直してもらうわけにはいかないかな?
門田
(マジで!?)ええ、あ、ああ、そうですよね! ちょっと過激かな~、なんて私も思ったりもしてたので、ハハハ……、こだまさんに相談してみますね!
というわけで門田が、恐る恐るこだま氏にカバーイラストの描き直し依頼をすることに。
~数日後~
こだま
ざんげ飯3巻のカバーイラスト、修正しましたのでご確認ください
門田
ありがとうございます!
こだま
ただ、こういう修正依頼はできれば完成前にいただきたかったですね……
門田
申し訳ありません! 以後気をつけます!
描き直しには応じてくれたものの、二度手間となってしまったこだま氏はどこかお疲れな様子。不安な門田は鍵田に早速報告!
門田
鍵田さん、修正のイラストが届きました! が……
鍵田
が……?
門田
こだまさん、ちょっと元気がないというか……、やっぱり怒ってるかもです……
鍵田
むむむむむ、確かに完成してからの描き直し依頼はマズかったかも。今すぐ謝罪に行こう
門田
謝罪というと……、『ざんげ飯』だけにリアルざんげ飯を作るということですか?
鍵田
え…菓子折りとかでいいんじゃない。すごい手間かかるし
門田
『ざんげ飯』担当してて、リアルざんげ飯できないなんてことないでしょう
リアルざんげ飯スタート!
・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・
門田
とはいったものの、何を作りましょうか?
鍵田
こだまさんは甘いものが好物だったはずだけど
門田
いちごパイとかどうですか? おしゃれですし!
鍵田
(手間がすごそう…)
ということで、こだま氏へのざんげ飯として「いちごパイ」を作ることになった2人。早速材料を買い込み、まずはサクサク食感の生地作りから。
★いちごパイ:いちご/ブラックチェリー/ピスタチオ/ナパージュ/粉糖:各適量
★ブリゼ生地(直径20cm1台):薄力粉:60g/強力粉:60g水/塩:2g/バター:90g/冷水:40g
★カスタードクリーム(360g):卵黄:50g/グラニュー糖:56g/薄力粉:12g/コーンスターチ:12g/牛乳:250g/バター:25g
薄力粉と強力粉をそれぞれふるいにかけながらボウルに入れます。
ふるいにかけた薄力粉と強力粉、バターと塩をフードプロセッサーにかけます。
その後、ボウルに移し替えて冷水を加え、切るようにして生地を混ぜましょう。いい感じに混ざってきたら冷蔵庫へ。
次はカスタードクリーム作り。ボウルに卵黄、グラニュー糖、薄力粉、コーンスターチを入れて泡立て器で混ぜます。
そこに沸騰させた牛乳を加えながら、ひたすら混ぜ続けます。
混ぜ終えた生地をこして牛乳を沸騰させた鍋に移し替えます。火は中火で、焦げないよう加熱中も混ぜ続けるのがポイント。
表面がふつふつとしてきたら、火から外してバターを加えて混ぜます。混ぜ終えたらバットに移して、ラップをかけて冷蔵庫へ。
カスタードクリーム作りが一段落したら、先ほど冷蔵庫へ入れた生地を取り出して3ミリの厚さに伸ばします。直径20センチの円にくり抜いたら、切れ端を生地の縁の上に乗せます。
いよいよ加熱。オーブンを200℃に予熱しておき、入れる直前に175℃に設定して40分ほど焼きます。
40分後、オーブンから取り出した生地の上にカスタードクリームをたっぷりと絞り出していきます。
いちごは半分に切りましょう。ひたすら無心で切り続けます。
カット済みのいちごを並べます。すき間のないようビッシリと。並べ方には性格が如実に出るから油断は禁物です。
ハケを使い、つや出しのナパージュを塗ります。フルーツがテッカテカになるだけで本格度が急上昇。
パイの縁とトッピングのチェリーに粉糖をまぶしていきます。粉雪が降ったようなおしゃれな見栄えになりました。
最後にチェリーとピスタチオを載せる。
そして特別な飾りを施したら…ざんげ飯「いちごパイ」の完成!!
いざ、こだま邸へ!
善は急げということで車を走らせこだま氏のもとへ。
到着した頃にはすっかり日も暮れた時間帯に。
ドアを開けると奥にはラスボス感あふれるこだま氏……。
鍵田・門田
失礼します。カバーイラストの件でお詫びに上がりました!
こだま
そうですか……
門田
私たちからのざんげ飯、受け取ってください!
テーブルの上に恐る恐るいちごパイを差し出すと……
こだま
わあ、可愛い……。これ、わざわざ作ってくれたんですか?
謝意を込めて書かれた「ごめんなさい」のチョコプレート。そして両脇にはいちごと生クリーム、さらにチョコで顔が描かれた人形。まさに渾身の「ざんげ飯」!
口に運んだ感想は果たして……?
こだま
うん、おいしいです! すごく手作り感があって、甘すぎなくて食べやすいですね!
鍵田・門田
(よかった……)
こだま
まさか、鍵田さんの趣味がケーキ作りだなんて思ってもいませんでした(笑)
鍵田
ハハハ…リクエストがあればいつでもお応えします!
門田
(ほとんど私が作ったのに…!)
なにはともあれ、先生の笑顔も見られて一安心(?)な2人は帰路につくことに。
~帰路の途中~
門田
先生、本当に許してくれたでしょうか?
鍵田
許してくれた! ……と信じたい
門田
あ、先生からメッセが届きました!
こだま
今日はわざわざありがとうございました。突然のことで驚きましたが、いちごパイとってもおいしかったです! おいしいものを食べたら、怒りも忘れちゃいました。これからもよろしくお願いします
門田
ああ、よかったです……ざんげ飯を作った甲斐がありましたね!
鍵田
ざんげ飯って本当に効果あるんだなー
門田
…え?
というわけで、今回のリアルざんげ飯は大成功!
そして現在発売中のモーニング32号では、こだま氏イチオシの水着姿で担々麺をほおばる千夏のエピソードが掲載されています!そちらもぜひ御覧ください!
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『ざんげ飯』3巻7月14日発売!!