『ハコヅメ』が一旦終わる!? ケンドーコバヤシ氏×泰三子氏緊急対談!!!!!

累計発行部数450万部突破(※電子含む)、2020年に小学館漫画賞受賞、2021年はテレビドラマ化、2022年にはアニメ化、講談社漫画賞受賞と、今モーニングでもっとも勢いのある漫画と言っても過言ではない『ハコヅメ』がこの夏、2017年11月の連載開始から約4年半の道のりに、一度ピリオドを打つことが決まった。なぜこのタイミングなのか。そもそもなぜ『ハコヅメ』は終わるのか。ケンドー・コバヤシさんを取調官として、泰三子氏を取り調べていただきました。

累計発行部数450万部突破(※電子含む)、2020年に小学館漫画賞受賞、2021年はテレビドラマ化、2022年にはアニメ化、講談社漫画賞受賞と、今モーニングでもっとも勢いのある漫画と言っても過言ではない『ハコヅメ』がこの夏、2017年11月の連載開始から約4年半の道のりに、一度ピリオドを打つことが決まった。なぜこのタイミングなのか。そもそもなぜ『ハコヅメ』は終わるのか。ケンドー・コバヤシさんを取調官として、泰三子氏を取り調べていただきました。

※この対談は『ハコヅメ』が第46回講談社漫画賞受賞決定前に行われたものです。

『ハコヅメ』第一部完! この後、超重大発表があります!

ハコヅメを愛してくださっているみなさんは、これから始まる対談をお見逃しのないようお願いします!

 

ケンドーコバヤシさん(以下:ケンコバ ):先生、座ってください!
泰三子さん(以下:泰):ありがとうございます。失礼します。
ケンコバ:ありがとうございますじゃないんですよ、先生。
泰:副署長役すてきでした! お引き受けいただいてありがとうございました。
ケンコバ:ありがとうございます…。いやいやありがとうございますじゃないですよ! ちょっと今から辛い時間になるかもしれませんが、取り調べのほうを行いたいと思います。
泰:と…りしらべ?
ケンコバ:はい、よからぬ噂を聞いたんですけれど…『ハコヅメ』が終わるんですか?
泰:終わるというか、一旦お休みをいただく感じです。
ケンコバ:休み? というのは合併号の間の1週お休み的な意味で捉えていいですか?
泰:いや、しばらくお時間いただいて連載をお休みすることにしました。
ケンコバ:どうなってるんですか…。じっくりお話聞かせてもらいましょうか。

『ハコヅメ』休載!? その真相や如何に!

ケンコバ:なぜ『ハコヅメ』が終わるんですか?
泰:他に描きたいものがあるので……。
ケンコバ:…え…? いつ終わるんですか?
泰:6月16日発売のモーニング(29号)で一旦休載に入ります。
ケンコバ:え!? じゃあもうすぐじゃないですか! いま、ロングシリーズ中ですよね? そのラストで終わる感じですか?
泰:はい、それで一旦。
ケンコバ:「あなたとサヨナラする前に」でしたっけ? あれ僕に言ってました?
泰:ですね(笑)。
ケンコバ:なんか嫌な予感がしたんですよ! しかも別の話を描きたくなったとおっしゃいましたよね?
泰:はい。
ケンコバ:勝手な浮気男みたいな言い分ですね! 『ハコヅメ』連載中も頭が次回作でいっぱいだったと?
泰:そうですね。3年前からずっと…。
ケンコバ:3年間も!? その間ずっと別に想っていた相手がいたということですか!?
泰:そうですね (笑)。
ケンコバ:裁判でそんなこと言ったら不利になりますよ!(笑)
泰:民事だったら負けますね。
ケンコバ:判例から言えば、子供(ハコヅメ)は僕が引き取るということになりますよ。
泰:親権は取れないですね(笑)。
ケンコバ:3年間もですから。
泰:浮気じゃなくて本気ですもんね(笑)。

次回作はどういった内容?

ケンコバ:なかなか言えないことも多いと思いますが、3年間も考えていたという次回作は、どのような内容なんですか?
泰:今の主人公が拳銃を持っているんですが、次は刀を持っている主人公です。
ケンコバ:刀? 刀といってもいろいろありますけど、デカすぎる刀を背負ってるとか?
泰:そこまで大きくはないですね。
ケンコバ:それじゃあ、死神の世界に行ってみんなで戦うみたいな?
泰:そんな著作権的に危ぶまれるようなものではないです。
ケンコバ:刀と言われてパッと思いつくのは、ファンタジーや中世の世界とか、江戸時代の世界なんですけど、そこも言えないですか?
泰:そんなことはないですけど…。
ケンコバ:もちろん言える言えないはあると思うんですけど、雑誌も変わるんですか…?
泰:できれば引き続きモーニングで描かせていただきたいと思ってます。
ケンコバ:まだ決定ではない?
担当T渕(以下T渕):決定です。次回作のことも少しならお話ししていただいて大丈夫ですよ。
ケンコバ:編集部のOKも出たということで、次回作はどういう…。
泰:日本の@@ですね。
ケンコバ:@@!! 日本の歴史で一番ドラマチックな時代と言われていますもんね。描きたくなっちゃったんですか…。
泰:はい。ネームも担当編集さんには送っていて。3年くらい前から。
ケンコバ:え!? 編集さんも同罪ということですね。
泰:いや、むしろ編集部のほうが主犯ですね。
ケンコバ:我々を3年間も騙してきたわけですもんね。

主人公はどういう人物?

泰:主人公が実はまだ定まっていないんですが、刀を使う男性です。
ケンコバ:やっぱりそういうのは昔から興味があったんですか?
泰:そうですね。
ケンコバ:先生がそれだけ描きたくなっているというのであれば、新しい世界に飛び立つのもいいんじゃないですか? 僕は子供(ハコヅメ)を大事にします。
泰:よろしくお願いします(笑)。

それにしても『ハコヅメ』はすごい作品になってしまいましたよね

ケンコバ:僕がいうのもなんですけど、漫道コバヤシ漫画大賞を皮切りに(笑) 2020年小学館漫画賞受賞ですよ!
泰:本当にありがとうございます。
ケンコバ:そしてドラマ化、アニメ化と怒濤の勢いで人気が出てきた作品を終えるというのは、覚悟のいる決断だったんじゃないですか?
泰:講談社としては止めてくださる声もあったと聞いていますが、メイン担当のT渕さんが「お前は好きなことやれ」っていうタイプなので。
ケンコバ:T渕さん? それは「タ」しかないでしょ。
泰:はい田渕さんが(笑)。
ケンコバ:素晴らしい考えだと思いますけど。6月に終えるということは、(『ハコヅメ』の)原稿も完成していると言っても過言ではないですよね?
泰:できてますね。終わってます。
ケンコバ:ここから駆け足になっても、未回収の伏線が多いと思うんですよ。
泰:そうですね。
ケンコバ:たとえば、川合の初めての朝の話とかだいぶ気になってますし、あとカナの横で上半身裸の男が座っているのを見て(その188より)「こいつ誰やねん」って荒れた一日があったんですけど。
泰:あのカナの男は、あれが全てですね。
ケンコバ:え…。ワンナイトってこと?
泰:いやいや彼氏ですけど。
ケンコバ:気だるそうな彼氏でしたね。カナに限って騙されるようなことはないとは思いつつも心配してましたよ。
泰:カナは本来、こういう気だるそうな、可愛い感じの男がタイプなので、体育会系ばっかりの警察を辞めたら、そういう人と出会ってまた恋をした、元気になったという姿ですね。
ケンコバ:めちゃめちゃ裏設定ありますね。他にも川合と如月はどうなるのかとか、最近は山田の心の声が多かったり、気になるなと思ってたんです。
泰:そういうことは『ハコヅメ』を再開させてもらえれば、ちゃんと描くつもりです。
ケンコバ:やりたいことをやったらまた描いてくれるんですね?
泰:できれば同時連載できないかと考えているんですけど、今のところ難しいので、新連載のほうに集中してます。
ケンコバ:トキワ荘世代じゃないんですから無理しないでくださいよ。
泰:できれば、どちらの読者も大事にしたいので。
ケンコバ:それでも新連載のほうはやっぱり本気なんですね。
泰:…私は本気ですけど、ちょっと……。
ケンコバ:誰が乗り気じゃないんですか(笑)。
泰:画力もないので、歴史物を私が描いて皆さんが読んでくださるかなって。
ケンコバ:成功するかどうかはやってみないとわからないですもんね。僕は安心感持ってますけど!
泰:ありがとうございます。
ケンコバ:『ハコヅメ』を第二部みたいに連載再開してくれるなら、僕は他に言うことないです。
泰:『ハコヅメ』は私の体質的に、いつまでも描けちゃう作品なんです。だから自分が満足するまで描いていると、逆に体力がなくなっちゃうなと。おそらく私の体力のピークはあと10年くらいだと思うんです。それまでに自分のやりたい作品と『ハコヅメ』を両立して描きたいと焦ってしまって、一旦お休みすることにしました。
ケンコバ:あと10年…。
泰:それがピークかなと。
ケンコバ:いやいやまだまだ。20年30年はいけますよ。
泰:それくらいいきたいんですけどね。頑張ります。
ケンコバ:あと先生、『ハコヅメ』をお休みしている間に、ドラマやアニメの続編が決まった時はどうするんですか?
泰:商業的な戦略については、モーニング編集部に聞いてください(笑)。私はやれることをやります。
田渕:もちろん、サラッと再開してもらいます。
ケンコバ:編集部の思惑としてはそうなんですね。でもわからないですよ。あっちの水は甘いかもしれないですよ。甘すぎて離れられない水になってる可能性もあるわけですよ。
泰:でもずっと編集部がシビアなんですよ(笑)。お金で動く人々なのは承知してるんですけど。
ケンコバ:そりゃそうですよ。ビジネスですから!
泰:なので、だいたいは従って動くと思います(笑)。
ケンコバ:『ハコヅメ』ファンとしては、その時がチャンスですね。

最後に一言

ケンコバ:最後に『ハコヅメ』ファンの皆さんに一言いただけますか。
泰:はい。読者のみなさますみません。『ハコヅメ』はしばらくお休みさせていただきます。本当に申し訳ないです。新しい作品を頑張って描きますので是非読んでいただいて、『ハコヅメ』を休んでまで描くような作品じゃないなと思ったら、SNSでオモチャにしてください。よろしくお願いいたします。
ケンコバ:そんな許可与えたら遠慮ないやつ来ますよ(笑)。
泰:まあまあ上手く行っていたやつ止めて、張り切って始めたのが、ものすごいコケ方したら、触らないようにされるよりはオモチャにしてもらわないと!
ケンコバ:なるほど! 悲劇じゃなくて喜劇にしてもらわないと(笑) 。
泰:そして「モーニング編集部と田渕さんの判断ミス」と言ってもらわないと(笑)。

『ハコヅメ』第一部は、29号で一旦おしまい!

ロングシリーズのクライマックスもお見逃しなく!

 

講談社漫画賞受賞に際して、ケンコバさんから追加でコメントをいただきました!

 

「僕も一票いれておきました。おめでとうございます」

 

 

 

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