『バトルスタディーズ』35巻発売記念、なきぼくろ対談【完全版】 谷中昭仁×なきぼくろ。高め合っていた!! 研志寮内での、「あの事件」の当事者が真実を語る!

“女”を知らなかったあの頃…。デートの誘い方からキスの仕方まで、全てのことはなきぼくろ氏から教わった! スマイルがチャーミングな旧友と語らう!

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不二井こと藤井主文さんの結婚式でのツーショット

顎エラが特徴の谷中昭仁がモデルになった「鷲中昭人」

 

「PL邂逅目録」
谷中×なきぼくろ

 

 

谷中(以下、谷): 高校入るまでは、ホンマに野球だけやったから、それ以外のことは全然知らんかった。

なきぼくろ(以下、な): 俺は中学校の時から谷中のこと知ってて、リトルリーグの入場行進の時に、一人だけダチョウみたいにでかくてエラ張ってるやつおって。当時から身長175センチはあったやろ?

谷: 170センチ後半くらいやったかな。

な: リトルリーグの試合って、普通の球場で試合するんやけど、外野のフェンスを近くに設定するんよな。それでも谷中は、普通の球場サイズでも柵越えのホームラン打ってて。大東リトルにえぐいやつがおるって有名やった。

谷: 普通に超えてたな。ほんで中学はそのまま大東畷ボーイズに進んで。

な: おかわりくんの中村剛也選手と同じチームになったんよな。

谷: 中村さん、中学当時からすごかったけど、大阪桐蔭からプロに入って、いまやスーパースターやもんな。

な: 俺は谷中とリーグはちゃうかったけど、普通に谷中のこと知ってた。

谷: 俺めっちゃ有名やったやろ(笑)。俺ともう一人、藤本ってやつもいて、ピッチャーはそいつと俺で交代でやってた。でも藤本のほうがめっちゃセンスあったんやけど。

な: 谷中がPLに行くって話は、中一の時から聞いてたで。

谷: その時はまだ決まってなかったよ。誘いがあったのは中二の終わりくらいだった。その時点で決まってたのは、東とかてっちゃん(小窪哲也)とかよ。でもPLに入るのが夢やったから嬉しかった。

な: なんでPLに入りたかったん?

谷: 小学校の時に、テレビで福留孝介さん達を観てて、試合も観に行ってたんよ。あの横浜戦*1も当時観にいっててん。9回で終わりやと思って帰ったんやけど、家に帰ってからテレビつけたらまだやっててほんますごかった。PLはめっちゃかっこよかったし、小学生の時からただのファンやった。

な: そうなんや。

谷: だから絶対PLに行きたいと思ってて、これはホンマかわからんけど、井元先生が俺の出てる試合を観にきてて、その試合で俺がホームランを2本打ったんかな。それで声をかけてくれたって聞いた。

な: すごいやん。

谷: でも、全然ダメやったよ。俺、守備下手やん。

な: 死ぬほど下手やな。

谷: だから中一の時から声はかかってなかったよ。打撃でアピールできたからよかった。

な: ピッチャー続けてたら違ったんかな? 本気でやってたら140キロ出てたやろ。

谷: 肩も強い方やったと思うし。出てたかもな。

な: 肩強いし打つし足も速いねんけど、守備がめちゃくちゃ下手でセンスなし。

谷: PLに入ってからまだマシになったほう。卒業してからも下手のままやった(笑)。

な: 守備が上手かったらプロいけてたよな。

谷: もしかしたら外野のほうが向いてたんかな。

な: 谷中がサードだったのは、良かれと思ってだと思うよ。

谷: そうよな。二年生の時はファーストやったけど、その時「どこ守りたいねん」って聞かれて、「サード守りたいです」って答えて。めっちゃ下手やったけど。

 

 

 

研志寮で明るみに出た、谷中氏の生態。

 

な: 一年生の時に同部屋になったんよな。谷中が鈍臭くて、朝4時半に起きなあかん時もずっと寝てて。連帯責任になるから放ってもおけなくて、起こそうとして体揺らすんやけど、こんにゃくみたいにうねうねして(笑)。全然起きなかった。

谷: 出川(なきぼくろ)がしっかりしすぎやねん。

な: 寝ぼけてるからすぐ転けるし、洗濯してる時も気付いたら洗濯機の中に頭突っ込んで寝てるし。

谷: 俺はマジで仕事できなくて…。

な: 就寝前にやらなあかん仕事も、ユニフォームを乾かす前に寝ちゃって、いつも付き人のユニフォームが半乾きで。べべ3の時も洗濯カゴ持って走ってくるんよな。名物やったよ(笑)。

谷: みんなが学校行く前に洗濯物を畳んでるのに、俺だけ帰ってきてから取り込んで畳んでたもん。

な: 女の子座りして畳むから、見た目がまんまワイドショー観てるオカンみたいだった。

谷: 股関節が固すぎて…。

な: 俺にとって谷中ってスターやから、なんやこいつと思いながら見とった。一つ畳んで休憩、一つ畳んで休憩の繰り返し。全然終わらへんねん(笑)。

谷: よう覚えてんな(笑)。

な: せやのに野球の時だけちゃんとするから、みんなに「計算ターニー」って呼ばれてたよな。計算でぶりっ子してるみたいに(笑)。

谷: 呼ばれてたわ。

な: スイッチの入り方がおかしかった。一年の秋からレギュラーやったけど、ダチョウみたいに激痩せしてたな。

谷: PLに入ってから16キロくらい痩せたから。

な: 今の体型が、入ったばっかりの時くらいよな。

谷: 今が80キロくらい。中三の時も今くらいの体重で、PLに入ってから65キロくらいまで落ちた。

な: 大袈裟じゃなしに、みんな寝てる時に谷中だけぺったんこやったんよ。みんなもっこりしてるのに。それでもレギュラーで活躍するから、みんなから一目置かれるようになって。谷中と小窪とまっちゃん(松本晃)が一個上のレギュラー取ってたな。

谷: 先輩が怪我して、俺にチャンスが巡ってきただけよ。ホンマにたまたまやと思う。

な: その時はレギュラー取ったろって思ってた?

谷: もちろん。

な: レギュラーで出てる時はどんな気持ちなの? 三年生に捧げるつもりなのか、次の代を見てたのか。

谷: 自分のことで精一杯。唯一考えられたのは、俺らが二年の時の夏の大会くらいやわ。一個上の先輩のために甲子園出たいって思ってた。それ以外は必死すぎて覚えてない。

な: その大会が一番打ってたよな。

谷: 春と夏で2本ずつホームラン打ったんかな。

な: 谷中が一年の秋にレギュラーになった時点で見方は変わったよ。活躍してたやつが、洗濯機に頭突っ込んで寝てるから。なんやこいつと思いつつも優しくなれた。

谷: ボロボロやったけどな。

な: でも俺は、こんなやつでも野球上手かったらレギュラーなれんねやって思って、先輩のチームでレギュラーは取られへんかったから、新チーム意識して外野の練習をしてた。谷中たちと野球できるの楽しみやったから。

谷: そんなこと思ってくれてたんや。

な: 谷中たちが「絶対プロ行けるな」って思った瞬間があって、それは二年の時の夏の大会。俺とカズ(藤井主文)は応援団で応援してたんやけど、負けた時は正直嬉しかった。やっと一緒に野球できると思って、新チームは谷中たちがぐいぐい引っ張って無双してたよな。それなのに秋の大会で東海大仰星に負けて。

谷: あの時はカズがエースやったよな。紅白戦とかやってる時に、一番よかったのがカズやった。

な: 谷中は、新チームになって副キャプテンやったよな。

谷: 一応な。

な: 風になってたけど。空気でもなかった(笑)。

谷: 自分のことで精一杯やったんよ。

な: その時は甲子園とかプロもいけるって思ってた?

谷: 全然思ってない。そんな先のこと考えることもできなかった。

 

 

厳しい家庭と素振りを怠らない寮生活。

 

な: 親父さんが厳しかったんよな? 竹藪に放り込まれるんやったっけ(笑)?

谷: それは言い過ぎやけど、親は厳しくて、寮生活を生き残れたのはそのおかげかも。親にも全然連絡せんかったし。

な: 谷中は、親父さんが試合を観にくるとそわそわし出すんよ。

谷: 「どこから観てんねん」ってなるから。

な: 「何してんの?」って聞くと、そわそわしながら「親父きてる…」って。周り見てみたら電柱の陰からメガネ光らせて見てんねん。

谷: 光ってないよ(笑)。

な: 寮生活してる時は、谷中が素振りしてるとみんな寝られへんくなるんよ。

谷: 練習しまくってたよな。

な: バットを振った時の、「ブンッ」って音だけやなくて、「クガッ!」みたいな音がするんよ。あれなんの音なん?

谷: 息を吐くほうが力を入れやすいから自然と出ちゃってたのかな。でもホンマ素振りだけはめっちゃしてた。

な: みんな寝てる時、深夜の1時くらいまで平気で練習してたよな。

谷: 洗濯機バトルも諦めてて。

な: 6台あるんやけどな。

谷: 一年生はだいたい16人くらいいて、取り合いになるのをはじめから諦めてた。みんなが洗濯してる時に素振りしてた。みんなの仕事が終わってから洗濯してたと思う。

な: アホやなー(笑)。

谷: 素振りしてたら。たまに今江(敏晃)さんとかに見つかって、やばいって思うけど、「頑張れ」って応援してくれて。だからホンマに素振りばっかりしてた。

な: 付き人誰やったん?

谷: 河村さん。

な: 最高やな。

谷: 神やったよな。だから助かってる部分はあると思う。

な: 作中のモデルでも出させてもらわして、左投手の天津っていうキャラクター。

谷: やっぱりそうなんや。絶対そうやと思ってた。

な: あと吉原さんも。長野ってキャラで。

谷: それも絶対そうやと思ったわ(笑)。

な: ほんまに最高やった。

 

 

プロを本格的に意識する三年の夏。

 

な: 三年になってからプロとか意識しなかった?

谷: ずっとプロは行きたいと思ってたよ。

な: 谷中はプロ行くって周りも言ってたで。

谷: でも声かからへんくて。

な: まあでも仕方ないか、守備がウッディみたいやし。『トイ・ストーリー』観た時に、「あ、谷中や」って思ってん。

谷: いっつもマネしてたよな(笑)。とにかくプロに行きたいと思ってたけど、周りの声が聞こえてなかったのも原因やと思う。

な: 我が強くて、いつも余裕がないんよな。試合の時も結果出すんやけど、打撃で良いプレーしても、守備がウッディやから全部おもろいねん。みんな「素でエグい」ってイジってるのに、谷中は澄ました顔してて。

谷: 自分の世界に入っちゃってたんやろな。

な: 試合の時に急にスイッチ入るもんな。終わったら急にOFFになってくねくねしだすけど。

谷: 結局自分に自信がなかった。

な: 自己評価が低すぎたんやな。

谷: メンタルって大事やん。

な: 強い方やった?

谷: 全然…。不安でしょうがなかった。

な: 打率的に5割くらい打ってたやん。

谷: 打撃は打てばOKやからええけど、守備が怖かってん。絶対飛んでくんなと思ってたよ。思わへん?

な: 俺はライトやからあれやけど、サードに打球が行くと、俺は一塁のカバーに入らなアカンねん。谷中は悪送球とかはないけど、センスのある送球は出来ひんかった。だからサードでよかったんよな。

谷: 中学校の時に守備でやらかして、トラウマになってたと思う。4回連続でトンネルして…。それで負けて全国大会行かれへんくて。

な: 逆に外野とかやったら羽ばたいてたかもよ。

谷: 外野は外野で後ろおらんわけやん。余計しんどいと思うわ。内野やったら、やってもうても後ろおるわけやんか。内野でよかったかもな。

な: 大阪予選の優勝が決まった時に、結構泣いてる選手がいて。俺もそうやったし。でも谷中だけ「無」みたいな顔してたよな?

谷: 泣いてたよ。甲子園行かれへんかったら死のうって思ってたくらいやもん。

な: 今考えたら異常よな。甲子園行けるくらいで泣くねんで。行かなアカンみたいな重圧があった最後の代やったと思うわ。

谷: 勝たなアカンのと、自分の中で「こんだけやったんやから」って気持ちがあったかな。

な: ビンゴ当たるか当たらないかみたいなドキドキやったな。

谷: 出川は結構冷静やん。俺はホンマにいっぱいいっぱいやったよ。

な: 三年生の時に彼女ができて、新チームになって余裕ができたんちゃうん? それから「高め合ってた話*2」をするようになったと思う。

谷: 確かに、それまでは一切なかったよね。

な: そこから柔らかくなって、イジっても返ってくるようになった。

谷: めっちゃ相談したと思うわ。

な: それまでずっと素振りしかしてなかったやつが、相談するために風呂の時間合わせてきて入ってきよんねん。俺は来ないでって思ってたけど、隣に座って、「今度会おって言われてて、どこで会ったらいいと思う?」とか「どういう場合が考えられるかな?」とか、どこでもええやん! って。

谷: 出川は大人やったから相談しやすかってん。

な: カズも同じこと言ってたわ。ほんで基本何もできんから、また風呂でモジモジしながら隣座ってきて、「…手繋いだ♡」って(笑)。でもこのタイミングくらいから谷中がミーティングとかでも発言するようになったんよ。

 

 

PL学園卒業後、大学進学を経て社会人野球へ。

 

な: 谷中の大学時代を全く知らんねんけどどうやったん? あれ、ゲロの話は?

谷: ゲロ?

な: 大学の時にキャバクラ行って、ゲロ吐いて、そのゲロで滑って前歯折った話。

谷: なんで知ってんの?

な: 有名よ。

谷: 大学四年の時やで。あの時は鈴木とてっちゃんがおって、六本木かどこかやったと思うわ。1軒目は普通に居酒屋行って、2軒目でその六本木のお店に行って。あそこってもうすごいやん…。高級なお店がいっぱいで。そんで店ではアイスペールにウィスキー入れて一気飲みとかして。「ありがとうございましたー」って帰る時にゲロ吐いて滑って。今もここ(前歯)神経なくてさ、前3本くらいブリッジ入れてんねん。

な: 最高やな(笑)。

谷: いやまぁ真面目な話、大学時代はレギュラーで出たことないよ。

な: それが意外やった。高校の時みたいに、そこからのしあがろうみたいなのはなかった?

谷: 大学一年の春からずっとベンチには入れさせてもらって、足掻きはした。たまに代打とかで出させてもらってたけど、全然結果が出なかった。元PLっていうので使ってくれたと思うねん、ずっと結果出さへんのにさ。使ってもらっても結果出えへんの連続で、ずっとそんな感じやった。

な: 甲子園出て大学入ったけど結果出されへん人って結構多い?

谷: めっちゃ多い。大体の部員がそうやったと思う。

な: プロとか社会人目指す人ってホンマに一握り?

谷: そうやね。

な: 同期の哲とかがプロ行った時ってどんな気持ちやった? 俺はもう野球やめてたからあれやけど。

谷: プロ行くって決まる前から差ができてたから。てっちゃんは一年生からレギュラーで出てて、六大学のベストナインにも何回か選ばれてたし、大学二年の時は日米大学野球の代表にも選ばれてたやろ。

な: 大学四年の時はキャプテンやったよ。

谷: その時から全然ちゃうかったもん。プロ行くって聞いた時は、やっぱりすごいなってくらい。でも一緒にやってたから、俺も行きたいって気持ちはあったけど無理やった。

な: 後悔とかはない?

谷: もちろんあるよ。大学の時は特に。社会人は現役三年でクビになったから。その時は最後の足掻きで頑張ったけど、試合も全然出れなくて。

な: あの時しっかりやってたらとかある?

谷: わからん、全然ない。

な: こいつらやばいなって素直に思ったんや。

谷: そうやな。

な: PLの時は、足掻けば乗り越えられたやん。ライバルも多いわけじゃないし。

谷: PL入った時も「絶対負けたくない」って思いでやってきて、大学の時も同じ気持ちでやってたんやけど、あの時くらいの馬力がなかった。遊びとかも覚えていろんなことが見えちゃったんかな。野球だけに集中できなかった。

な: あそこは閉ざされてたもんな。

谷: 野球だけに集中して向き合ってれば、変わってたかもしれないな。

な: あんまり後悔とかしなさそうやのにな。

谷: 全然後悔するよ。するけど、「したところで」って思う部分もあるし。大学は全部後悔やね。野球だけに集中すればよかったとか、野球に対しての取り組み方とか、それこそ打ち方とかもっとこうすればよかったとか、結局結果出えへんかったから。

な: やっぱり結果なんや。結果出したやつが上がっていくんやな。

谷: 大学はホンマに厳しい世界やったと思う。有名な選手とかも入ってきて、同期だけで30人くらいおった。その中の15人がスポーツ推薦で入ってきた人たちで、さらにその中でも社会人で野球できてる人って3分の1くらいやもん。俺なんかはPL時代の名残りで行けただけ。

な: いま、中学生とかに戻ったとしたら高校とか大学とか、どこまで進学したいと思う? 俺は大学行ったら遊ぶってわかってたから、選択肢がなかった。

谷: もちろん野球続けるよ。違う形で挑戦する。でもホンマむずいと思う。ずば抜けた実力を持ってたら、環境とかが少し合わなくてもやって行けると思うけど、実力が僅差だった場合、指導が合う合わへんでも左右されるわけやん。俺はPLで合ってたからできてたけど、ホンマは俺よりもすごい選手いっぱいおったから。

な: 漫画の業界と似てるな。

谷: プロの一線で活躍できてる人ってすごいと思う。

な: 天才か、運が良かったか、柔軟だったか。

谷: 運もあったと思うよ。

な: みんな言いたがらないけどそうやろな。そうじゃなかったら大阪桐蔭の選手全員プロ行くもんな。

谷: 大阪桐蔭もすごい選手が入ってるわけやん。でもその中でも振るいにかけられるわけやん。他の高校に行ってたら違う世界があったと思うし。何が正解かわからへんよ。プロ行ってたほうがいいのか、行ってない今が正解なのかはわからへん。

な: それでもあの時に戻ったらもう一回挑戦すんねんな。それがすごいわ。俺にはその気持ちがなかってん。でもそれを持ってるやつが上に行くんやろな。

谷: 挑戦するやろな。今はYouTubeとかでいろんな指導方法とかを観れるやん。めっちゃ羨ましい。

な: 今になって考えない? 草野球とかやってる時に、「ここ、はめといたほうが打てるな」とか。同じことを当時も言われててん。でもあの時はされるがままで、いい感じって言われても俺にはわからへんねん。でも今、野球をしてる時に「トップってこれか」って思う瞬間がある。

谷: わかるわ。

 

 

自分のモデルのキャラに一言。

 

な: 今度出るモーニングで、谷中巻頭カラーやで。※2022年10月20日発売の47号掲載(350話

 

谷: 何それ?

な: 雑誌の1ページ目が谷中やで、カラーで。ガンガンエラ張らしといたで。

谷: あれなんなん。あのキャラデザに満足はしてないよ。

な: そっくりやん。カズよりマシやで。「谷中とかめっちゃいい感じで描かれてるやん」って言ってたで。

谷: 俺ももっとないの? かっこよくしてよ。

な: このまま谷中はフェードアウトしていく。何事もなかったかのようにサブキャラにするわ(笑)。

谷: 続きは楽しみにしてるよ。

 

 

お待ちどおさま! 「高め合っていたあの夜」についてです!

 

な: 早速で申し訳ないけど、乳首の話はホンマなん?

谷: ホンマはホンマやと思うよ。

な: どういうことやねん(笑)。

谷: かしこまって話すことでもないやん(笑)。だからホンマはホンマやねん。

な: 俺は半分冗談やと思っててん。言ってるうちに、俺が嘘ついてんのかなって。

谷: 正直、何をしたかとかは覚えてないのよ。でも、お互い高め合ってたんやと思う。

な: 俺が覚えてるのは、深夜2時くらいに見回りしてて、「もうちょっと吸って」って聞こえてん。

谷: それさ、俺? 俺の声かな? 俺が言ってた?

な: だって左上の角のベッドやったもん。寝言やったんかな。電気つけずに行ってん。そしたらカズの笑い声がして、何してんねんって(笑)。

谷: 普通にお互いに、高め合ってたのは高め合ってたんやと思うよ。

な: 高め合ってた…(笑)。最高やん。いいの録れたからもう終われるわ。

谷: いやいや、わからへんかってん(笑)。

な: 当時はまだ経験がないからな。

谷: それがまず一番でかいやん。当時まだ誰とも高め合ったことなかったし、どうしたらいいんやろなって。カズから言ってきたんかどうかは覚えてないねんけど。し合ったんか、されたんか、したんか…。わからへん。あったんはほんま。

な: 俺は嘘つきじゃなかったんや。

谷: 何も考えずに、童貞でなんも知らんっていうのがお互いに嫌やってん。

な: 乳首を高め合ってたんじゃなくて、男として高め合ってたんよな。

谷: 多分そう。俺めっちゃ聞いててん。どうやってチュウしたらいい?とか。

な: 変態でしょ。スーパースターや。

谷: 俺とカズはホンマに経験がなくて。大半は中学生の時に経験してるやつばっかりで。チュウもしたことないんやから、聞くしかないやん。

な: 俺は聞かれたら「肛門舐めんねん」しか言うてない(笑)。

谷: 俺は純粋に、出川に「どうやったらいいん?」て。

な: シャンプーしてる時に、「出川さん、チュウってどうしたらいいんかな?」って(笑)。なんで俺やねん。

谷: 今考えたら、なんで出川やねんって思うねんけど、他には聞けんやん。だから出川にめっちゃ聞いてて、ぶっちゃけ俺、出川に影響されてたのわかってた?

な: 服とかな。きしょいわ(笑)。

 

 

文責:編集部

※本対談は2022年8月、感染対策をして取材を行いました。
※本記事は単行本『バトルスタディーズ』35巻に収録された対談記事に、未公開部分を加えた完全版です。

 

 

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