こんにちは、無駄なものを作っている藤原麻里菜です。この場を借りて、社会人の皆さんにご提案があります。社会人の皆さん、せーので飲み会でのマナーをやめませんか?
私は底辺に近い人間なので、仕事関係の飲み会、特に接待では、居酒屋についたら下座にスライディングし、店員さんを呼び注文し、進んでお酌をし、乾杯するときは床に付くレベルでジョッキを下げなければなりません。
それがもう、めんどくせえんだ。せーのでやめたら、飲み会でのカーストが下の私たちがとても楽な思いをするから、みんな、せーのでやめよう。それか、居酒屋に行くのは面倒だから、家でSkype繋げて接待しようよ。Skype接待。テレビ見ながらできるし……。
そんな革新的なことを考えながら、サラリーマンの憧れである「島耕作」シリーズを拝読しました。
(『課長 島耕作』新装版 3巻257p 参照)
島耕作、飲み会でめちゃくちゃ頑張っている……。
(『部長 島耕作』文庫版 3巻396p、『課長 島耕作』新装版 8巻9p 参照)
早稲田大学を卒業して新卒で大企業に入社し、英語がペラペラの島耕作でさえこんなに奮闘しているなんて……。ヤンキーがスウェットで登校してくるような高校が最終学歴で無駄なものを作っている私ですが、島耕作のような仕事にひたむきなカッコいい大人になりたい。
そのためにはSkype接待などと甘えたことを言っていないで接待を頑張らなければ。目上の人に気をつかうのが、めんどくせえなんて言っている、この温室育ちの甘えた考えを矯正するために「接待矯正マシーン」を作ります。
「接待矯正マシーン」を作る
こちらが設計図です。
今回は、目上の人と乾杯するときはジョッキを下にしなければならないという飲み会のマナー(個人的には意味不明)を体に染みこませるマシーンを作ります(次回があるかは不明)。
相手よりもジョッキを上にして乾杯をしたら、ムチで手を叩かれるという画期的な仕組みを考えました。なぜ、ムチを使うかというと、どんなに大人になっても叩かれると痛いからです。
ということで、ムチをAmazonで購入しました。「大きな愛のムチ」という名前の商品。自分だったら絶対に考えつかないネーミングセンスだな。
購入した後にレビューを見てみたら、「あまりの痛さに使い物にならない」というタイトルがあり、戦慄してしまいました。
でもプレゼントには喜ばれるみたいです。
モーターにムチを固定します。ムチが思ったよりもしっかりした作りで、重かったため、トルクの高いモーターを使用しました。トルクとは、モーターのヤバさを表します。トルクが高ければ高いほどヤバいというわけです。
ジョッキを乾杯されると、スイッチが押される仕組みにしました。スイッチを押されている間だけ導電し、モーターが回る配線にします。この辺りは、もう勘で作っていきます。
バッテリーに繋いだら、完成です。
「接待矯正マシーン」の完成
これが、「接待矯正マシーン」です。
ダメな儀式感が漂っていますが、これで私の甘ったれた根性を矯正することができるのです。それでは、早速使ってみましょう。
実際に使ってみる
マナーが悪すぎて、最近は偉い人との飲み会にまったく誘われないので、一人家でデモンストレーションをします。
相手より高い位置で乾杯をすると……。
ギュインギュイン。
レビュー通りの痛さ。Amazonのレビューを信頼した瞬間でした。硬くて痛い。しかし、この痛みこそが、私の腐った根性を叩き直し、立派な社会人として圧倒的成長させるのです。もういっちょやるぞ。
乾杯します。
ギュインギュイン。
そうです。私は、社会で何の役にも立たない人間。私より目下の人なんていません。なのに、ジョッキを相手よりも高く上げてしまいました。
ギュインギュイン。
私は最下層。最下層の人間こと、私が、人様よりもジョッキを高く上げるなんてことは、あってはなりませんでした。
このジョッキに入っているのもビールじゃなくてデカビタです。私はこういう最低な人間なのです。なので、人様よりもジョッキを高くして乾杯することなんて絶対にしてはいけません。
もうこのようなことがないように、今後は地下で暮らします。
終わりに
異常なほど卑屈になってしまいました。ムチの人を卑屈にさせる能力が怖い。今後は、飲み会などで乾杯するとき、自分のプライドを全て捨てて床に吸い付くようにジョッキを下げることができるでしょう。乾杯の時にジョッキを下げる行為に疑問を持っている皆さんは、このマシーンを作ってみてはいかがでしょうか。私は、島耕作を読んで、できる大人の作法を学んだほうが有意義だったなと思います。
(『課長 島耕作』新装版 7巻143p 参照)
この記事を書いた人:藤原 麻里菜
2013年から、YouTubeチャンネル『無駄づくり』を開始
現在、チャンネル登録者数は5万人を超え、総再生回数は1000万回以上になり、テレビを始めとする様々なメディアに取り上げれている。
2016年には、Google社が主催しているYouTubeNextUpに入賞。また、アドテック東京2016にスピーカーとして登壇した。
でも、ガールズバーの面接に行ったら「帰れ」と言われた。