このブログの担当M が超私的大プッシュ!! 『平和の国の島崎へ』の魅力を同期の作品担当Hと深掘り!! &2巻無料キャンペーンも!!

 

宝島社『このマンガがすごい!2024』オトコ編・第5位に見事ランクインした『平和の国の島崎へ』(以下『島崎』)。『島崎』が大好きすぎる本ブログのライター・Mが、この機会を利用して、同期入社の作品担当・Hに『島崎』の魅力を聞き尽くしてみました!

ちなみに、『平和の国の島崎へ』は1週間限定で2巻無料キャンペーン中‼︎
この機会にぜひ、最新話までイッキ読みしてみてください!

11月某日の編集部にて。

M:お疲れ様です〜。『平和の国の島崎へ』、宝島社『このマンガがすごい!2024』のオトコ編・第5位ランクインおめでとうございます!

H:ありがとう! 本当に嬉しいです!

M:俺『島崎』が大好きで。今回、せっかく同じ編集部の同期が『島崎』の担当者ということで、このおめでたい機会を利用させてもらって、いろいろ作品について話を聞けたらなと思います。

H:俺で答えられることがあったら、なんでも答えます!

○島崎が「普通の」おじさんなのに魅力的な理由とは。

M:島崎って「普通の」おじさんなのに、どこか「かっこいい」よね。

H:「普通に見えるんだけど、実は強いんです」っていう作品は、漫画はもちろん、映画とかでも昔からあったモチーフでもあって、古くからキャラクターを魅力的に見せる一つのメジャーなコンテンツではあると思う。

M:確かに、思えばパッとと思い浮かぶ作品がいくつかあるかも。ヤンキー漫画とか、殺し屋、暴力団をテーマに扱うような「力」がキーワードになる作品に多い気がする。「一見、弱そうに見えるけど、実は超強い」みたいなギャップも、爽快感があっていいよね。

H:そう、でも俺的には島崎にはそこにもう一つの要素があると思っていて、それが「少年性」なんだよね。

M:「少年性」?

H:例えば40話で島崎がお祭りのスタッフになる話があるんだけど、そこで島崎が、お神輿を興味津々に観察するシーンがあるんよね。これって、島崎の中の「少年の気持ち」が疼いた場面だと俺は思ってて。

#40 「DEAR SHIMAZAKI AT THE COOL FESTIVAL」

M:覚えてる! このシーン可愛かった!

H:島崎は少年時代にテロ組織に育てられて、殺人マシンになった一方、彼の中の時間はそこで止まったままでもあるんよ。だから島崎って「めちゃめちゃ強いのに、おじさん」の上に「めちゃめちゃ強いのに、中身は9歳の少年」っていうもう一つの要素があるなぁと思ってる。「おじさん×めちゃめちゃ強い×少年」という3つの要素が、島崎を魅力的に見せているんだと思う。

M:なるほど…納得感があります…。俺は島崎の戦闘シーンも好きで「舐めていた奴がめちゃめちゃ強い」っていう爽快感が気持ちいいのだけど、一方で、島崎の中に分裂した3つの要素があるから、どこか危うさがあったり、可愛さがあったり、同時に哀愁感があったりするのかなぁ。

H:うん。その「爽快感」が見どころでもあると同時に、力の行使が島崎にとっては「不幸なこと」でもあるんだと思う。そのカタルシスが、島崎特有の一つの魅力でもあるのだと、個人的には思っとる。

M:読者が見たい「かっこよさ」が、島崎にとっては「悲しい」ことでもあるんだね。

 

○『島崎』ってどうやって出来上がったの?

M:一部分を聞いただけでも、すごく考えられて描かれている物語だと思うんだけど、これってどうやって作品が立ち上がったの?

H:俺は企画段階ではまだこの会社に入っていなかったから、正確なことは言えないんだけど、元々はこの立ち上げをした担当者がX(旧Twitter)で持ち込みを募集した時に来たのが、濱田さんだったらしい。

M:最初から2人ではなかったんだね。

H:うん。担当はそれこそさっきMが言っていた「舐めていた奴が、実はめちゃめちゃ強い」みたいな文脈の物語を作りたくて、一方で濱田さんは「傷ついた人が、曲がった幹がそのまま伸びていくように、それでも生きていく様」を描きたかったんだって。その2つが融合してできたのが“島崎“らしい。それで作画として加わってくれたのが、瀬下さん。俺もその時期から担当チームに入ったんよ。

M:今はもう30万部突破してる作品の初期から入れたのはすごく貴重な体験だったね。

H:今でもわからないことだらけだけど、新入社員のときは本当に何も知らない状態だったというのも相まって、瀬下さんの描く1話の原稿を初めて見た時の感動は今でも忘れられんなぁ。

M:俺が異動してきて、真正面の席だった時でも(※今は編集部が席替えをして、遠くの席になった)いちいち、痛く感動していたよね。

H:うん。毎回、原稿が届くのが本当に楽しみなんだよね。

 

○『島崎』のアオリやKC広告について

M:1年目のとき、俺は違う部署だった訳だけど、Hと飲みにいったときにはいつも「俺は今、もう島崎という男で頭がいっぱいやけん…」って言ってたのすごく覚えてるんだよね。俺は「島崎って誰だろう…?」って感じだったけども。

H:うん。なんとか力になれることはないかって思って必死だったし、今もだけれど『島崎』の広告は基本的には、俺が作らせてもらってたっていうのもあって、ずっと頭の片隅にあった。

M:キャッチコピーとか大変そう…

H:今も変わらず入稿のときは悩み続けてはいるけれど、当時は本当に大変だった記憶がある。すごく覚えているのが、1話目のアオリ文。

M:プレッシャーすごそうだね。

H:はじめに考えていたのは「これは強くならざるえなかった男の物語」というキャッチで、これはボツになったんよ。

M:どうして?

H:今思えばよくわかるけど、前提として大事なことは「読者に島崎を好きになってもらう」こと。前のアオリでも大きくは間違っていないけれど、どこか俺の主観が混じっている感じもして、島崎という人間をニュートラルに見てもらえなくなってしまうかもしれないよね。「強さ」は作品にとっても大事な要素でもあると同時に、島崎の「内面」が成長する話でもある。そこを見てもらうには、あまり物語を「決めつけない」アオリが必要だって気づいたんよ。

M:勉強になります。

H:すごく初歩的なことでもありつつ、今でも大事なことだと俺は思ってる。

M:最終的にはどうなったの?

H:「町中華でスケッチを眺める疵面(しめん)の男──」。

#1「 DEAR SHIMAZAKI IN THE PEACEFUL LAND」

 

M:確かに、決めつけていないけれど、注目すべき面白いポイントが明確になっている気がする…なるほど…。因みに余談だけど広告のキャッチコピーで「これは、我ながらうまく作品を表せたな」っていうのはある?

H:34号に掲載されたKC予告かなぁ。あまり自画自賛はしたくないけれど、これは考えた分だけちゃんと読者に伝わりやすい広告になったと思ってる。

モーニング 34号に掲載されたKC3巻の広告

M:すごくいいね。

H:うん。今は担当を外れた、作品を立ち上げた編集者が、ある時にX(旧Twitter)で、引用リポストして褒めてくれとったのを見て、とても嬉しかったんよ。

上の広告のラフ案。これを元に、素材とテキストを用意してKC広告を制作する。

○これから読者に期待をしていてほしいこと。

M:島崎にどうなってほしいとかある?

H:ない。言うたやん(笑)、そういうのなしに読者の人に見てほしいって。

M:ごめんなさい。

H:でも、島崎は「戦い」と何よりも「日常」の中で確かに“変化”をしていっているんよ。その道の果てに何があるのかをぜひ、読者の人に見届けてほしいと思っとる。俺自身も一人の読者としても楽しみにしているしな。

M:楽しみにしてます! 今日はありがとう!

 

 

原作の濱田轟天氏と、漫画の瀬下猛氏からも喜びのコメントが到着!!

濱田轟天氏

この度の入賞はとても嬉しいです。しかし原作者の僕や作画の瀬下さんだけで作品をつくって読者さんにお届けしてるわけではなくて、周囲のさまざまな方々のお仕事の結果、読者の皆さんのお手元に届いています。
担当編集さんや他の編集部員さん、編集部でフォントを打って下さる方々、デザイナーさん、校正さん、営業さん、販売さん、ライツの方々、総務の方々、書店員さんや取次、印刷所の方々、webサイト運営スタッフの方々、宣伝物やSNS広告を担ってくださってる方々、電子出版に関わって下さる方々...他にもここに書ききれない多岐にわたる方達のチーム力によってお手元に届いています。
その作品が読者の皆さんに「今年とても強く印象に残った」という評価を頂けたのは、関わってくださった全ての方々の「仕事」が評価されたという事です。
そのメンバーの一員として、それが何より嬉しいのです。ありがとうございました。
島崎はこれからも様々な経験をします。しかしその過程で彼の内面は徐々に、しかし確実に「回復」していきます。そのプロセスを読者の皆さん共々最後まで見守ってゆけたらと思っています。今後ともご愛読宜しくお願い致します。

 

瀬下猛氏

たくさんの方に読んでいただけて嬉しいです!
皆様ありがとうございます!

 

 

 

コミックDAYSでは、他にも瀬下猛作品を絶賛掲載中‼︎ この機会にぜひご一読を‼︎︎

 

『インビンシブル』
「インビンシブル=絶対無敵」と称されたラグビーチームを立て直すべく現れた男の正体は──?

『ハーン ―草と鉄と羊―』
壇ノ浦の戦いで、源義経は死んだ──はずだった。
ユーラシア大陸を舞台に繰り広げられる一大叙事詩。

『ショート黒松』
40歳からでも、人はやり直せる。
“崖っぷち”プロ野球選手の血汗湧き立つ熱血野球漫画。

 

 

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〈オトコ編〉

第4位

『サンダー3』

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〈オトコ編〉

第8位

『スキップとローファー』

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〈オトコ編〉

第9位

『砂の都』

3話無料!!

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第18位

『ヤニねこ』

15話無料!!

〈オンナ編〉

第4位

『クジャクのダンス、誰が見た?』

2巻無料!!

〈オンナ編〉

第10位

『零れるよるに』

3話無料!!

〈オンナ編〉

第18位

『恋せよまやかし天使ども』

3話無料!!

 

 

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